STL考案者であるアレクサンドル・ステパノフ氏公認のSTL解説書です。
最近、嫁と喫茶店に出かけることが多くなり週刊誌ばかり読むのもなんなので、
ググっただけで理解したつもりになっていたSTLを勉強しなおすために、本書を
購入してみました。
この本、単にSTLリファレンスとしての解説も十分に書かれているのですが、
アレクサンドル・ステパノフがSLTを開発するまでの過程も描かれていて、
研究者がどのような思考でライブラリを開発するかが垣間見れて勉強になりました。
VisualC++のライブラリであるMFCのように、互換性を保つための仕様や
OSの新機能に追従するための仕様を盛り込んでいくうちに、ライブラリ全体の
一貫性が無くなってしまったライブラリと違い、STLには一貫性があって
アレクサンドル・ステパノフの理想に近い形で実装されているので、
STLの基本であるコンテナ、反復子、汎用アルゴリズム、アダプタなどの考え方は、
STLの利用やC++でのコーディングに限らず、とても役に立つと思います。